グループウェアNavi >ワークフローとBPM(ビジネスプロセスマネジメント)の違いとは
業務の流れを見直し、改善したいと考えたとき、それはふたつのことを意味します。ひとつは日報、申請、承認、決裁など日々の業務フローを見直し、改善を図ること。そしてもうひとつは、業務の始まりから終わりまでのプロセスに改善の余地があるか、その分析や改善の検討を行うことです。前者の改善支援をするソフトはワークフローと呼ばれ、後者はBPMと呼ばれます。ここで両者の違いをもう少し詳細に説明していきましょう。
ワークフローシステムは組織内の申請業務を可視化し、効率化するためのツールです。各部署や従業員からの日報、稟議、予算書の申請、それらに対する承認、決裁、差し戻しのルートを設定し、ステータスを可視化するなどシステムに登録された案件がどのような業務フロー上にあるかを可視化する機能を数多く搭載しています。社内コミュニケーションの流れを活性化するとともに、フォーム生成機能や文書添付機能なども搭載されており、効率的でスムーズな業務の流れを構築し、促進するツールです。そのためにワークフロー(業務フロー)システムと呼ばれています。
BPMは、ビジネス・プロセス・マネージメントの略語で、業務プロセスの管理、分析、改善を目的としたツールです。ビジネスの始めから終わりまでをプロセスに分解し、可視化するモデリング機能、設計したプロセスがどのように動いていくかを可視化するシミュレーション機能、実行された業務プロセスを監視するモニタリング機能という3つの基本的な機能から構成されています。全体として業務プロセスの設計、問題点の特定、得られた情報をもとに適切なPDCAのサイクルの構築支援など業務プロセスの改善を促進します。このために、ビジネス・プロセス・マネージメント(BPM)と呼ばれています。
一口に電子化によって「業務の流れを改善したい」といっても、ワークフローシステムの機能で対処するものとBPMの機能で対処するものがあることがお分かりいただけたと思います。ワークフローは申請や承認の業務を迅速かつスムーズに進めるためのツールであり、BPMは業務全体を分析し、問題点を解析、業務の組み換えなどを行って効率化を推進するツールです。より理解を深めたところで、自社の業務、改善が必要な課題を把握し、必要なシステムを採用するように心がけましょう。